『海賊王子の虜囚 』(CITRUS NOVELS KISSと海賊 1)。

海賊王子の虜囚 (CITRUS NOVELS KISSと海賊 1)海賊王子の虜囚 (CITRUS NOVELS KISSと海賊 1)
(2007/09/26)
五百香 ノエル


ファンタジーで読みごたえがあるBL小説と聞いて、ほしいものリストに入れておいた一冊。初五百香さん。
注文して、届いて即読み始めたのだけど、け、結構言い回しが独特で、普通の風景描写なのに、先に読み進めにくい……と、数日間読むのやめてた。
だけど、初の人だから身構えてるのであって、これが、次作が待ち遠しい作家さんの意欲作だとしたらどうか!?と、発想を転換して読んでみたら、割とすいすいと読めちゃった!その作家さんの作風とは全然違うんだけどね。洗脳大事(笑)。
元々、ファンタジー世界だから、その世界観の描き方にわたしが慣れていなかっただけかも知れない。人物が出て来て会話パートに入ると、先に設定されていた世界設定が大事だったのだなと理解しながらぐいぐい読めたよ。
気付いたけど、BLでファンタジーっていって、ここまで設定を書き込んでる人が少ないのだね。ファンタジーって、ただ空想の都合のいい出来事を書けばいいんじゃなくて、練られた土台の上で、土台の中でしか動けない人々の紡ぐ物語を書かないといけないから、頑張ってる作家さんにとっては難しいジャンルなんだなーって、これを読んで思った。しっかりした世界観をもつファンタジーが読みたい人にはおすすめです(`・ω・´)


以下、萌えポイントor萎えポイントにつき折り畳み。これで引かない人にはおすすめできます。



海賊王子が、征服した国の王子を奴隷に、という所までは、萌えポイントかと思っていたのだけど、




・奴隷の印に耳の一部を噛み千切る、しかも食う
・汚水の水牢に何日も閉じ込める、汚物垂れ流し
・媚薬の薬香を嗅がせて手篭めにする


のが、事前に知らなくて、ちょっと引いた。まあ、確かに、征服した相手国の王子に、従属国のしかも王子が、すんなりと身体を自由にさせる訳がないから、かなりのことをしないといけないけど、リアルすぎたよ……。リアルがいい!という人には、なるほどねーそれだったら花も手折れるよね~って感じに納得して読めるのかな?

あと、わたし的には、受けの王子の一人称は「私」が良かったんだけど、「俺」だったぁー。しかもかなりのプライドの高さ。さらに世間知らず。シリーズ4巻あるので買うけど、どれだけ2人の関係性が変化していくか楽しみにしよう。
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