初、天藤真。『遠きに目ありて』。

天藤真(てんどうしん)『遠きに目ありて』面白かった。

あらすじ:成城署の捜査主任真名部警部は、とある縁である少年と知り合うことになった。岩井信一、年齢からいうと高校受験期ぐらいの少年である。彼は重度の脳性マヒだった。だが、親しくなるにつれて、この少年の予想外の聡明さに驚嘆するようになる。ある時、約束していた映画鑑賞を突発事件のためすっぽかしてしまったお詫びにと、その事件の経緯を話して聞かせたところ……!? 安楽椅子探偵の歴史に新たな一ページを書き加えた連作推理短編の傑作であり、不可能犯罪や奇抜なアリバイ・トリック等を満載した、著者の本格推理分野での代表作と言えよう。

簡単に説明すると、自分で出歩けないハンディキャップを持った少年が、他人が言葉で状況説明をしただけで事件の推理をしちゃうっていう話。
初版発行が1981年だそうなので、まだ社会的にも障害を持った人について理解や認知が進んでいなかった時代なのに、この少年に対する警部や周囲の人の「個人として尊重し受け入れる」態度がまー素敵なの!ぜひ読んでほしい。


図書館散策中の良き出会いだった。天藤真推理小説全集っていうシリーズで続刊がいっぱいあるそうなので、続けてまだ楽しめる!わーい!

大正生まれの作家で、本が1981年7月初版だから、借りた本も大層古い本で中も汚れがいっぱいあったけど、こんな貴重な古本を読めるワクワクには代えられない……!

あ、もしや電子書籍がある!?と思ったけど、死後50年経っていないから青空文庫にはまだ収蔵されていなかった。2033年になったら著作権が切れるから青空文庫で読めるようになるのね。
……って思っていたんだけど、2018年から、著作権が切れるのが「死後50年」から「死後70年」へと延長されてたー!↓
『改正前の著作権法においては,著作物等の保護期間は原則として著作者の死後50年までとされていましたが,環太平洋パートナーシップ協定の締結及び環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定の締結に伴う関係法律の整備に関する法律(平成28年法律第108号。以下「TPP整備法」という。)による著作権法の改正により,原則として著作者の死後70年までとなります。』

↓青空文庫には、こんな一覧もあった。
あれー、天藤真さんは1983年死去だから、まさに著作権保護期間延長された作家だけど、一覧にないなあ。そこまで有名な作家ではないのかなあ。
まあ2053年まではどうあってもパブリックドメインにならないから、図書館で借りて読むのが良いってことね。
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